この仕様には、OPC COM オブジェクトと、OPC サーバーによって実装されるそれらのオブジェクトのインタフェースについて記述されています。さまざまなベンダーが OPC サーバーを提供しており、各 OPC クライアントは、1 社または複数のベンダーが提供する OPC サーバーに接続できます。
各サーバーがアクセスできるデバイスとデータ、データ名、サーバーがそのデータに物理的にアクセスする方法の詳細は、ベンダーによって提供されるコードで指定されます。命名規則の詳細は、この後のセクションで説明しています。
大まかに言って、OPC サーバーは、サーバー、グループ、アイテムという複数のオブジェクトで構成されています。OPC サーバー オブジェクトは、サーバーに関する情報を維持し、OPC グループ オブジェクトのコンテナの役割を果たします。OPC グループ オブジェクトは、それ自体に関する情報を維持し、OPC アイテムを格納して論理的に整理するためのメカニズムを提供します。
OPC グループは、クライアントがデータを整理するための手段となります。たとえば、特定のレポートまたはオペレータ ディスプレイの中のアイテムを表すグループを作成できます。データは、読み取り、書き込みが可能です。クライアントとグループ内のアイテムの間に例外ベースの接続を作成し、それらを必要に応じて有効化したり無効化したりすることもできます。OPC クライアントは、OPC サーバーがデータ変更を OPC クライアントに提供する頻度を設定できます。グループには、パブリックとローカルの 2 つのタイプがあります。パブリックは複数のクライアントにまたがる共有が可能ですが、ローカルはクライアントのローカルとなります (パブリック グループのセクションで、その意図、目的、機能などの詳細を確認してください)。さらに、パブリック グループには、特定のオプション インタフェースがあります。クライアントは、各グループ内に 1 つまたは複数の OPC アイテムを定義できます。
OPC アイテムは、サーバー内のデータ ソースへの接続を表します。カスタム インタフェースの観点からすると、OPC アイテムがオブジェクトとして OPC クライアントからアクセスされることはありません。このため、OPC アイテム用の外部インタフェースは定義されていません。OPC アイテムへのアクセスはすべて、その OPC アイテムを含む OPC グループ オブジェクト、つまり、その OPC アイテムが定義されている場所を介して行われます。
各アイテムには、値、品質、タイム スタンプが関連付けられています。値は VARIANT 型であり、品質は Fieldbus の仕様と同様です。
アイテムは、データ ソースではなく、データ ソースへの接続です。たとえば、DCS システム内のタグは、OPC クライアントによって現在アドレス指定されているかどうかにかかわらず存在します。OPC アイテムは、アドレスが参照するデータの実際の物理的なソースではなく、データのアドレスを指定するだけのものと考えてください。